Cottage Design Karuizawa  Karuizawa         
山荘だより
 
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Vol.12                    

<Vol. 12の内容> 
○浅間南麓林道散策 森の恵みと花便り 

その1 清万林道 

その2 セゾン現代美術館&千ヶ滝せせらぎの道

その3 御代田三ツ石林道( ・晩秋の秋色を愛でる  ・血の川(濁川)左岸を歩く ・梅雨入り直後に新緑を求めて)


○二大オークションハウス代表によるギャラリートーク  於 セゾン現代美術館

○県境熊野さまの霊山聖地、雌滝、雄滝へ

ニリンソウの群生地 

Spring ephemeral 春の妖精一斉に春到来を告げる



 浅間南麓林道散策森の恵みと花便り~ 

-その1 清万林道-    8/15 2010 

盆の混雑を他所に、浅間西南麓を石尊山の下まで、車は進入禁止、人にも会わず、幸い熊にも会わず、
木苺の実を摘まみながら往復3時間 
 

     
     
     
     
 ウワミズザクラ 甘酸っぱい実   ツノハシバミ(香ばしいへーゼルナッツ) 秋の収穫予約をしたい  夏の終わりから初秋に咲くノハラアザミ 
     
     
 ノリウツギ 花形がピラミッドアジサイに似る  ヨツバヒヨドリ       御代田町の天然記念物指定ミヤマトサミズキ 
     
     
 ヤマトサミズキの群生、根元に幼木が沢山出ている   チョウセンゴミシ 赤く熟してから果実酒に    ヤマハハコグサ(日本版エーデルワイス)
     
     
 毒々しい色のキノコ 名前、食毒とも不明  ナワシロイチゴが沢山ある中、クマイチゴは珍しい 味濃く美味しい  ヒョウタンボク 美味しそうな有毒木(俗称:嫁殺し、毒物)  
     
     
縁のあちこちに見られるゴマノハグサ科のミヤマママコナ  オオハンゴンソウ 特定外来生物指定、移動禁止駆除対象   オオハンゴンソウには似ても似つかぬハンゴンソウ  若芽を食す 
     
     






~晩秋の清万林道散策~ 2013年11月11日〈月) 

   浅間山山頂は昨夜に薄っすらと初冠雪、午後一で散策に出る。

 日が登っても林道は3~4℃の冷気の中、片道1時間ほど歩く、御代田三石林道との合流地点を過ぎた
 場所で折り返す。


 乾燥したアケビの実が高く宙に舞う。山葡萄は葉は落ち、実も確認できるものはない。
   
       
 チョウセンゴミシ   クサボケ  ムラサキシキブ  サルトリイバラ

   -長野県天然記念物-
 ミヤマモンキチョウ(高山蝶)
 ミヤマシロチョウ〈高山蝶)
 ベニヒカゲ〈高山蝶)


 
-町指定天然記念物-
 アサマシジミ(亜高山蝶)
 標高1,100mのこのあたりに棲息する貴重な蝶たちの案内板  
   
   





-その2 千ヶ滝せせらぎの道- 8/16 2010  
 
 山荘のせせらぎこぶしざわの源流を尋ねる。
千ヶ滝への道は、大規模別荘地千ヶ滝西区のセゾン現代美術館入口前から山麓へ2.5kmのところにあり、今では、1.5kmまでは舗装車道が整備され、
駐車場から残り1kmほどを歩けば良い。
途中から流れ沿いの道は土砂崩れのため、上に並行した旧車道を歩く。
主滝を見上げると、その迫力に圧倒される。周囲には小さな滝が幾つかある。本流滝も滝壺から白糸のように幾筋にもなって流れ落ちる。
ここから、千ヶ滝の名が付けられたのだろう。

浅間山の伏流水である源水は、セゾン現代美術館の庭園を流れ、大規模別荘地千ヶ滝西区の緑陰の中を流れ、御影用水となる。
多くの分水を経て、辛夷沢山荘の脇へと至り、取水口から分水された小さなせせらぎがこぶしざわとなって、当山荘敷地内を抜け、小さな棚田へと至る。
本流は、幾つもの支流に分水を重ね、白糸の滝を源流とする湯川と合流。美しい景観の追分灌漑用温水施設を経て、小諸市境新田の、かっての藩田を潤す。

 
 

     
 セゾン現代美術館 門を入ると館内へのアプローチが続く    美術館敷地内を流れる千ヶ滝の流れ   
     
     
 沿いのオタカラコオ、かってはクレソンが繁茂、今はない   下界の混雑とは無縁の静かな森の庭園   入口アプローチ、擁壁にはツタ、下はツルニチニチソウ 館設計は菊竹請訓氏 庭は彫刻家の若林奮(わかばやし・いさむ)氏
     
     
 敷内のメタセコイヤの片並木 三木博士の発見にまつわる説明が    敷地内を流れる千ヶ滝からの清流 御影用水となって・・・ 
     
     
 カツラの大樹が林立 秋には甘い香りが漂う  ハルニレの大樹が多い 館庭を巡る遊歩道ハルニレはアイヌ神話で人間の子を生んだ女神という 
     


 
-庭内彫刻作品探訪-

館長も良く話されていますが、庭内は無料で自由に
散策できるアート鑑賞の遊歩道

     
 ノグチの山シリーズ 雲の山(Cloud Mountain)  1982年  イサム・ノグチ 雨の山 1982年  安田侃 地人 1983年
     
     
 井上武吉 my sky hole 94-5石のラビラント1994年 ステンレススチールの半球を11本の大きな白花崗岩柱が囲む
     
     
 脇田愛二郎 HELIX892L 1989年  斧の堆積または雪崩1979年  山本正道 風の音 1983年 
     
     
 吾妻兼治郎 YU-6 1987年   安田侃(カン) 天もく 天聖    篠田守男 コール・マインTC5102 1982年   
     
 -美術館入口付近-     
     
     
 


 
~セゾン美術館脇から千ヶ滝への遊歩道“せせらぎの道”へ入る~  
     
     
 オトコエシ   こんなところまで駆除対象の外来種、オオハンゴンソウの群生  ヤマアジサイ 
     
     
  途中の堰   オオハンゴンソウとは似ても似つかぬ ハンゴンソウ   滝までの100m程は木道  
     
     
 滝までの100m程の階段&木道     隣の木立の中に隠れたようにある滝    本滝の滝壺から糸のように分かれ落ちる小滝 
     
     
   本滝と不動尊   






セゾン現代美術館~  
海抜ほぼ1,000mを渡る軽井沢の涼風。緑溢れる千ヶ滝の麓で、美しく赤錆びた鉄の彫刻と半開きの門に出会います。それがセゾン現代美術館の入口です。
まるで茶室に入るように狭められた緩やかな下り坂をすすむと、突然目の前に彫刻が点在する庭園が広がります。
川のせせらぎを聴きながら不思議な形の鉄の橋に立ち、左手にイサム・ノグチの彫刻、右手には浅間山を背に静かに横たわる菊竹清訓設計の美術館を眺めると、どちらから楽しもうかと
少し悩むかもしれません。

そう、入口にはじまるこの庭の全体計画も、若林(いさむ)による現代美術なのです。
セゾングループ創立者の堤清二(辻井喬)氏が<時代精神の根拠地>としてこの地にセゾン現代美術館を開館したのは1981年。
もう30年ですが、まだ30年です。現代美術といっても、もう100歳に近い作品から生まれたばかりの作品まで多種多様です。
―VERY BEST OF SMMA collection 展より―
 
若林奮(わかばやし・いさむ 1936~2003 彫刻家)
セゾン現代美術館の庭は、若林が全体計画を行なったもので、現代美術の彫刻家が庭を手がけた稀有な例と言える。
人間と自然のありようを鋭く問うた気鋭の作家が浅間南麓の大自然の起伏と伏流水を源とする千ヶ滝の清流を生かした造形は
庭創りに関わる者にとって興味深く、多くのヒントを与えてくれる。
そこには、既成概念を超えた魅力が随所にみられる。
ここへ来ると、氏の没後ではあったが、2004年に新潟市美術館ほかの巡回展「作家からの贈りもの」展で、藤田嗣治、有本利夫、船越桂、
香月泰男、猪熊弦一郎、本郷新などと、自分の愛すべき家族のため、作家自身の楽しみのために、作家達がつくりあげたもう一つの私的な世界で、
オズの魔法使い、木製アイロン、ミニチュア人形の家などの微笑ましく雅味のある小物達が出品されていて、氏の別な一面を
垣間見させてくれたことが思い起こされる。
 




 遭遇、カオスにて いつの過去もかっては未来だった   開催期間 2010年 7月9日(金)~10月3日(日)      28 Aug. 2010
過日、千ヶ滝への散策のスタート点として、美術館の庭園を尋ねた。その折、「遭遇、カオスにて」の展示案内が気になり、近日中に再度尋ねたいと考えていた。
庭園全体のデザインは、現代美術作家若林奮(ワカバヤシ・イサム1936-2003)の作品で、精緻なモダンさと自然が調和し、自然に対する畏怖の念が随所に
感じられる心やすらぐ聖域だ。自然の庭創りを目指す者の手本となる敬愛する庭園である。
庭園と彫刻群は、好きな散策コースとして、時々訪れてはいたが、大枚を支払っての入館は久しぶりである。
「近年、入館せずに庭園のみを訪れる方が増えて、複雑な気持ちです」と、難波館長がFM軽井沢のインタビューでおっしゃっていたのを耳にした。

「 遭遇、カオスにて」とは?字幕からはその内容は想像できなかった。
ポール・クレーなどの常設展示通路を経て、メインホールに入るとそこはマン・レイ、マルセル・デュシャン、ジャクスン・ポロック、サム・フランシス、マーク・ロスコ、
荒川修作、瀧口修造などコンテンポラリーアートの名立たる作品群に対し、応安7年(1374年)の鉄鉢、貞和3年(1347年)の木造大黒天立像、
唐・遼時代の唐三彩羅漢像などの古美術品が対比展示され、カオティックな空間が創られていた。
 
 
「いつの過去も、かっては未来だった-さまざまな人びとが、同じ意味の言葉を遺しています。人は当たり前ののように過去を忘れ、未来を想像しつつ、
否応なく現在(いま)に囚われて生きている-それは不可逆的な時間の流れと、時間の中で人が生を刻んでゆくことと、その連続性に思いをはせた
言葉なのでしょうか?
いつの時代にも、その時代に生きた人びとの現在(いま)はあり、さらにそれ以前に生きた人びとの現在(いま)は過去となり、私たちの現在(いま)は、
彼らにとっての未来だったのでしょう。
現代美術と呼ばれる個々の作品もまた、完成と同時に過去の作品となりますが、私たちはおよそ同時代に生まれ、同時代の感性をもった作品を、
現代美術と呼んでいるようです。しかしいつかの未来には、その現代美術も過去の美術とされる時代がくるのでしょう。
裏返せば、今日古美術と称される作品もまた、それぞれが現代美術だったそれぞれの時代があったということにもなります。
つまり創造活動にとって重要なのは、時代を超えた「現代性」あるいは「未来性」というものなのです。
今回の「遭遇」展は、今日の現代美術とかっての現代美術とが遭遇し、顧客の皆様にもその現場に遭遇していただくための展覧会です。」
-セゾン現代美術館企画展解説より
セゾン現代美術館 http://www.smma-sap.or.jp/





       財団法人セゾン現代美術館(SMMA)

     特別ゲストによるギャラリートーク  2011.9.3 14:00~15:30
 
石坂泰章氏 (株)ササビーズジャパン 代表取締役社長
長柄発氏  (株)クリスティーズジャパン 代表取締役リージョナルディレクター


世界の二大オークションハウスの日本代表のトークとあっては滅多に聞けるものではない。
いったいどんな話になるのだろうと、興味津々勇んで出掛ける。
生憎、台風12号接近中の荒れた天候のため、定員20名のところ15名ほどが集まった。
バトルトークではなく、作品に纏わるエピソードなどとの前置きがなされ、
館内巡回
(VERY BEST OF SMMA COLLECTION 2011年7月8日~10月2日展示中)による展示代表作について
来歴、作家に纏わるエピソード、オークションハウス的コメント(価格など)、素材等々を難波館長を交え、解説された。
学芸員の解説では聞くことのない裏話的、時として下世話な「いくら」話は期待に違わず興味尽きないトークであった。
聞くに、石坂氏は前職が現代アートの画廊経営、長柄氏は西武百貨店勤務であったと言う。
長年現代アートビジネスに関わって来たお二人だからこそできる貴重なトークであり、楽しい特別な時間を持つことができた。

‐USTREAM ライブ配信‐ http://www.smma.or.jp/USTREMへ
 
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  -その3 御代田ー三ツ石林道- 

晩秋の秋色を愛でる 2010年10月14日 

血の川(濁川)左岸を行く 2011年10月㏷

梅雨入り直後に新緑を求めて 2015年6月10日

 
おにぎりと冷たい水をリユックに入れ、正午近くに出発。クマ目撃の注意標識が入口にある。異なる大きな音を出すクマ鈴を2個リユックに吊るしている。
途中キノコ狩りから帰る人達7~8人に会う。朝から山に入った人達であろう。
多くの花は既に時期を逸し、数種が秋風に揺れていた。一部、ウルシやマルバノキなどの紅葉は始まっていた。
 
 




     
今年は全国的にクマに襲われる被害が多発、長野県内は2番目に多いと言う    石尊山下の血の池より流れ下る赤い水 鉄分が酸化するためと言う
     
     
コテングタケモドキ 近縁種に猛毒キノコが多い  メルヘンチックなベニテングタケ 白ゴマを振りかけたような粒が不思議 ムキタケの黄色いもの? 自分のリストにはない、名、食毒とも不明  
     
     
 クサボケの実    葉の紅葉も美しいフジバカマ    血の川土手にトリカブト、取り合わせが不気味 
     
     
日本森林林業振興会による陛下御在位記念分収造林 暗い林床が陽光の元に。ノギク、マツヨイグサ、フジバカマ、シキンカラマツ、アキノキリンソウなど新たな野草が育つ 分収林とは遊休林などを林業公社などが植林や森林管理を担当し、
伐採した木の売却益を分け合うシステムである。全国42都道府県の45林業公社・森林整備法人があるが、木材の輸入自由化の影響で、事業が行き詰まったこれら公社の存続は全国的な問題になっている。

ここは国有林と思われるが、日本森林林業振興会が植栽、管理を行うもので、これから植林される状態と言える。
     
     
     
 ウリハダカエデの成木、ベニテングタケの白ゴマ風樹肌  黄赤の紅葉は鮮やかになる   幻想的な緑の樹肌のウリハダカエデの若木 
     
     
   ~ここより平成23年10月8日撮影~    
     
     
 分収造林より浅間山を望む    開花前のコムラサキシキブ    日当たりの良い分収造林に鮮やかなムラサキのヤマラッキョウ
     
     
 アキノキリンソウ   追分-石尊山の登山道と交差 石尊山へ3.6km、追分宿へ2.4km  ガマズミ 甘酸っぱさと渋みでホット一息 





秋色探訪 御代田―三石林道入口から血の川(濁川)左岸を行く―     10/24 '11   
 
     
   ひっそりと鮮やかなタマゴタケ  石尊山血の池から流れる血の川 空気に触れ酸化して赤く濁ると言う
     
     
熟したナナカマドの実 黒姫のCWニコルさんが故郷ウエールズの森を
案内されているのをTVで見た。彼の地では実をジャムにすると言う。
日本のものは苦くて駄目と解説されていた。確かに苦くて食せる代物
ではない。日本の山菜本にはナナカマドを食す記述は見たことがない。 
 ツルリンドウの赤い実がきれい  
     
     
熊の出没 
今年は、各地で熊の危害のニュースが目立つ。各林道入口には"熊出没注意"の標識がある。そこには熊は臆病な動物ですから・・・・と書かれている。
いささか信じがたい。尾瀬では数十メートルも離れていたにもかかわらず、突進してきてハイカー夫妻が襲われた(子熊を連れていたというが)。
里でも福井のデイケア施設に入り込んで、看護師にかみついたり、山形の中学では、職員に体当たり、いずれも人間のニオイが充満する室内に入り込んでの悪さだ
臆病などと言うのは本当だろうか。それとも、人間社会の精神的に悩める凶行が野生動物の社会でもキレル兆候として、起きているのかも知れない。

「人の被害も捕獲数も、約5千頭が捕らまった。2006年以来の当たり年らしい。今日の状況を見抜いたような写真集「となりのツキノワグマ」(新樹社)を出した宮崎学さん(61)だ。
「人知れず、うんと増えているというのが定点観測の実感です。山で増えれば、里に下りる数も増す」宮崎さんは懐疑的だが、「人里徘徊」の背景にドングリの不作を挙げる専門家もいる。
国連地球生きもの会議が名古屋で開かれている。ツキノワグマもヒグマも、わが森の生態系を引き締める立役者だ。
本来は小心で、好きで姿をさらしているわけではない。彼らを「害獣の王」にしないよう、生息数をとことん調べ、共存の道を探りたい。」
-朝日新聞 天声人語 2010年10月16日- 





ー梅雨入り直後の恵みの晴れに新緑と野花を求めてー

天皇陛下御在位20周年記念分収造林まで散策  (6/10 2015年)

 

平成27年6月8日に関東甲信越梅雨入り宣言。
.
以前より、T夫妻と梅雨入り前に実行しようと計画していた浅間山林道散策だが、実行予定の週に入った途端梅雨入り宣言のニュース。
なんと幸運にも予定日(梅雨入り後2日目)は晴れ、浅間山頂上は雲に覆われ、澄切った青空の快晴とはいかなかったが、好天に恵まれた。

昼食を求め、追分の「食堂TAKIZAWA」へ行くも、満席のため30分程待つ間、隣の長閑な御影用水の温水路脇を散策。

庭のワイルド・ストロベリーや木の葉が美しく添えられた美味しい和懐石をご馳走になり出発。

標高1,000mを超えるここ御代田・三石林道でも気温26度くらいで、軽装でも汗ばむ程。
周囲の緑や野草を愛でながら分収林までの2.5㎞ほどをゆっくり歩く。

5年前に分収林へ来た時は松苗が植えられた中を散策できたが、今は下草が大きく繁茂し、残念ながら中へ入れる状態ではなかった。

  今日はT夫妻の愛犬゛はる”も一緒
熊が出たときは゛頼むぞ!”と言うも
性格が優しく常に笑顔ではしゃぎ者の
ラブラドールの゛はるちゃん”では心もとない
 
     
     
  林道端にはあちこちに鮮やかな紫色の ゛野花菖蒲” が咲いていた。

改良されたものと比べ何故か姿軽やかで清楚な印象
   
分収林入口山道脇には ゛ウツボグサ” の群生
花色は紫色系なるも野花菖蒲より淡い色の小さな花弁
が穂状に付く この花弁がウツボを小さくしたような
姿から命名されたのだろうか 名前の響きより可憐な花だ 

花弁はサラダやヨーグルトのトッピングに映える

  ホタルブクロ(蛍袋) 釣鐘状の花の中に蛍を入れて、手提げ提灯のように遊んだ

茹でて酢の物として食すこともできる



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  ~長野・群馬県境鎮座熊野信仰の霊山聖地へ。墓場尻川(はかばしりがわ)雌滝、雄滝を歩く~          (H24/5/10)

われもこうの会Eさんご夫妻の企画、案内で軽井沢峠町の熊野さま一帯の霊山聖地山歩きにKさんを誘い参加。
生憎、未曾有の竜巻や落雷被害がニュースで知らされた後で、未だ不安定な天候下、終盤雷鳴と雨に急かされ、予定したランチもとらず18名全員無事に下山。
ささやかな森の恵〈タラノメ)を土産に心地よい汗と疲労で充実した気分を味わった。

朝9:00時に熊野さま駐車場に集合、車で古道中山道を5~6分群馬県に入り、林道ゲート前に駐車、霧積温泉方面山道を暫く歩き、右に道なき急な山斜面を下り、
その名も不気味な「墓場尻川」(はかばしりがわ)の流れに降りる。雌滝から数百メートル上流の雄滝へ。帰りは急斜面を登り、林道へ。
ここは開けたタラノメ山道(俄か俗称)で山の恵収穫。車の中で汗と雨にぬれた体を暖めながら昼食。
 

墓場尻川は、鼻曲山の南にある留夫山(とめふやま)1591mを源として、霧積ダム湖へ流れ込む。
     
     
 左が長野県側の熊野皇大神社 右が群馬県側の熊野神社     
     
     
  雌滝   雄滝  雄滝の直ぐ右にある無名の滝
     
     
 雄滝をバックに 
     
  雄滝の滝壺では終戦直後まで熊野様の神官への修行 滝業が行なわれていたと言う 修行の東屋跡地はクサソテツが群生     帰路の斜面一帯にヤマ芍薬の群生
     
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 ~ニリンソウの群生地~              (May10, 2012) 
   
熊野さま霊山聖地山歩きの後、Kさんに連れられ入山峠近くのニリンソウを見に。扇平の東北端に位置するここは、沢が入る湿地帯、
上高地のニリンソウの群生に優るとも劣らない群生がある。直ぐ隣地には開発された別荘地が迫る。今でも残るこんな秘境がいつまでも残ることを願うのみ。
近所のMさんの私有地で手間を掛け、大切にしているので、踏み入ったり採取は厳禁。


ニリンソウの若芽は優良山菜とされているが、可憐な白花を観賞するに留めたい。毎年山菜好きの好事家が犠牲になる。
今年も1ヶ月ほど前に、群馬の親子がニリンソウと
猛毒トリカブト(修道士の頭巾)を間違え、死亡したニュースが耳新しい。
若い芽出し頃がベテランでも見分けが難しい。

世間で言われている三大毒草は、トリカブト、ハシリドコロ、マムシグサ。 トリカブト、ドクウツギ、ドクゼリ。など説はまちまち見られるが、トリカブトが不動の一位であるようだ。
フィクション、ミステリー、毒殺事件、事故など世界中で歴史の中にトリカブトがに関わる話は枚挙にいとまがない。
ここ軽井沢では三大毒草と言われるもの全て、日常目にすることのできる身近にある植物である。
 
 


<トリカブト余話>
トリカブトの花は烏帽子に似ている。ドイツ語では「鉄の帽子」(Eisenhut)、英語でも「修道士の頭巾」(Monkshood)というように、その花の形から命名されたことがわかる。
トリカブトが恐ろしい毒草であることはあまりにもよく知られているせいか、この美しい紫の花帽子が無条件で邪悪に見えてしまう。
しかも山中で容易に見つけることができるというから、なお怖い。」-魔女の薬草箱 西村佑子著 山と渓谷社刊- 



   
   
   
   
 鮮やかな新緑に純白の花が川の様 
   

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Spring ephemeral
春の妖精 一番に春到来を告げる
4/7 2014

 

   
 午前中は萎んだ花頭を下げて  樹林下の陽光を受け一斉に花開く  自生のアサツキも芽吹く 右端の緑は自生のアサツキの若芽
     

空前の大雪が融け、落ち葉下の凍土も解けると春の妖精たちが一斉に花開く。
儚い命故、凍土が解けるのを待ち芽吹きから開花まではあっと言う間。

こぶしざわ裏庭隣地の湿地にはアズマイチゲの群生があり、庭の園芸種クロッカスやクリスマスローズと開花時期を一にし、競って春到来を告げる。
こぶしざわ敷内にも数株のイチゲが咲くがこんな群生はない。 

庭の春の妖精たちはアズマイチゲに続き、ニリンソウが待っている。 
(4/7 ’14)


   
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