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 「ひとり読みへ導く」12のコツ

STEP10 絵本のすすめ上手な親に♪
「好き」を受け入れる親に♪
 よく言われることですが、子どもは親が子どもに読んで欲しいと思う本を必ずしも気に入るとは限りません。たとえお子さんが教訓的な内容の本をたまたま好きになっていたとしても、それは主人公のキャラクターに惹かれたのかも知れませんし、登場する動物や絵に興味を持ったからかも知れません。ですから、お母さんがその本から半ば強制的に教訓を引き出そうとして、お子さんに質問したりすると、お子さんはたちまち戸惑ってしまうこともあり得ます。たとえば、「だから、ウソをついたらいけないのよ。あなたもね、ウソをついたら、大事なときにみんなから見放されるよ・・・」という具合に。

 子どもが気に入る本には、時として恐い話やよく考えると残酷だったりする場面が含まれていることすらあるのです。未知のものに対する好奇心から、あるいは恐い話の終盤で味わえる安堵感、あるいは母親の庇護のもとにいるという安心感を感じるがゆえになのかも知れません。
 大人には一見ばかばかしく見える話は子供には大人気です。下世話な話も子どもが喜ぶことも多いんですよ。「うんち」や「おしっこ」の話が人気があるのも、自分と親しみを感じるからかも知れません。
 だから、お母さんは、お子さんがどうしてこの本が好きなのか、お子さんの様子を良く見てあげて、その理由を探してみると良いでしょう。その上で、主人公のキャラクターが好き、自分に親しみを感じる登場人物が好き、下世話だけど親近感を抱けるシーンがあるから好き、・・・ということを感じたら、今度はそのようなお子さんの関心を広げるような本をさり気なく勧めてみるのも良いでしょう。
 
 例えば・・・「昆虫の本ばかり読んでいる」、「自動車の本ばかりを選ぶ」というようなお母さんの呟きを聞くことがあります。まず、好きな本があるということで既にマルです。ちょっと工夫をしたご家庭では、昆虫を主人公にした本や昆虫が好きだった人の話をお子さんと一緒に探して読んでいるうちに、「絵本のファーブル昆虫記」から、何時の間にか「シートン動物記」まで読むようになったということがありました。
  
  身の回りの出来事や楽しいことをもとに
 今日、動物園に行ったとします。その後で、図書館や本屋さんに行ってみましょう。まだ、印象が残っているうちにいくといいですよ。
 家族でキャンプに行くとしましょう。そうしたら、キャンプの本をさり気なく探してきて持っていくのも良いかもしれません。「はじめてのキャンプ」が好きになったというお子さんもいらっしゃいましたよ。本の中の世界と実際の生活の出来事が結びつくという経験は、お子さんにしてみるとワクワクするものです。無理強いはだめですが、さり気なく勧めてみると良いでしょう。お母さんやお父さんご自身がその本を楽しんでみる、読み聞かせをしてみるというもの良いかも知れません。
 ここで一つ注意したいことがあります。例えば、お子さんがひとりでトイレを始める頃になると、トイレの本に興味を持つことがありますので、もちろんそのそれをさり気なくすすめるというのも良いかもしれません。離乳食の乳児さんや自分でご飯を食べるようになりかけた幼児さんが絵本の「おさじさん」を大好きになったという話もあります。こうしたお子さんの成長や身辺自立と直接的に結びつく絵本もお子さんの興味を惹くものだからです。ここで注意と申しましたのは、その本がお子さんの身辺自立の「押し付け」や「お手本」として選ばれることがないようにということです。あくまで、お子さんの興味を惹くかも知れないという理由ですすめるのなら良いのですが、「この本によって教えこもう」という意図が前面に出てしまって、本来の楽しい読書から遠くなってしまうと残念です。
 絵本のすすめ上手とは、お子さんの関心を広げるために、ちょっと手助けをしてあげる、その工夫を楽しんでみようということだと思っていただけたら幸いです。

[演習]
 最近のお子さんの身の回りの出来事やご家族でのイベントに関連して、お子さんが新たに関心をもった絵本はありますか?ちょっと思い出してみてください。

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