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 「ひとり読みへ導く」12のコツ

 STEP5「語りかけ」で育てよう♪
   「眼差し、指差し、命名」の不思議!♪
 生後6ヶ月前後の乳児は、既に指差しによる指示を解していると言われます。親が指差しによって離れた対象を指し示す(指示)とき、乳児はその指し示された方に注意を向けるということです。その時期の判断についてはさておき、指差しによる指示とは指差しの延長線上に注意を向けるという一種のボディラングウィッジであることに間違いはありません。その指差しの延長線上の終点には、指し示すモノがあるという経験を繰り返し持つことによって、乳児は指差しをサインとして把握していくのでしょう。さて、そこには必ずといって良いほど、眼差しが介在します。指差しの終点には眼差しの焦点であるのですが、指差しの経験を持つとき、乳児は眼差しの方向に注意を向けるという経験を積んでいるのです。
 この指差し(+眼差し)の経験は、親と子の共同の経験です。大抵の場合、親は指差した方を見て、「何かしら」とか、「犬がいるね」「それ食べたいの?」などと、自然に反応をしています。指差し(+眼差し)は、親と子の共通理解を促すものであるとも言えます。
 指差し(+眼差し)を身につけると、子どもは対象に関して親にメッセージを送ります。時には「安全なものか」という問い合わせであり、時には「楽しいものか」ということでもあり、時には「あれをとって!」という要求であり、時には「命名」であったりします。命名行為は、当然親が「ああ、あれは『犬』よ」というような対応の経験を経て、子どもがつかむのです。
 まだ言葉が出ない子どもにとって指差しは、言葉と同等のコミュニケーション手段であることに間違いはないでしょう。勿論、言葉を発する大人にとってもそうですが。いずれにしても、1歳前後になると乳幼児は、共同注意を喚起する手段として自ら指差しを使うようになります。
 「語りかけ」で語彙が増える!
 さて、次のような研究報告があります。1歳前後の乳児に、対象を指差しながらその対象の「名前」を語り聞かせた親とそうでない親の場合、子どもの「語彙」の獲得に差があったと。語彙が多かったのは、多く「語りかけ」られた子どもの方です。「指示」と「命名」と「語りかけ」が語彙の獲得に関連がありそうだとということが言われました。指差し(+眼差し)による親子の共同注意の喚起、その延長として「命名」を獲得することが子どもの語彙を増やすのに有効に働いていると。指差しというサインを使って、幼児は外の対象について親とコミュニケーションを始め、世界を広げることになるので、その意義は大きいと言えそうです。だから、爆発的に名詞が増えると。
 しかし上記の語彙の差は、もしかしたら、単に言葉を聞かされた量の差かもしれません。また、命名以外の言葉の働きを獲得する時期がいつなのかということも判然と解っていません。また、親の「語りかけ」が必ずしも「命名行為」であるとも限りません。先にも述べましたが、親は色んな語りかけをするからです。
 結局は、乱暴な言い方になりますが、研究の結果だけをいただくことにしましょう。つまり、「語りかけ」をしっかりすることで、乳幼児は多くの言葉を獲得していくということです。その切っ掛けとして、指差しを大いに利用しましょう!と。
 指差しと語りかけを上手に使って言葉遊びを楽しみましょうと。
  

[演習]
(1)前回STEP4の「お気に入りのことば」を使ってことば遊びをしましょうというテーマに、今回の「指差し(+眼差し)」と「命名」という観点を加えて、「ことば遊び」をしてみましょう。
(例)「お気に入りのことば」を絵本の絵をお母さんが「指差し」ながら読む、お子さんに「お気に入りのことば」の絵を指差してもらうということになるでしょうか。
(2)日ごろ、どんな「語りかけ」をしていますか?今日、語りかけた場面を思い出してください。 直線上に配置直線上に配置