うつ予防~ストレスに強くなる食品
はじめに
植物が光と水を必要としているのと同じように、私たちのからだは食べ物を摂取することを必要としています。
私たちが地球上の生物のひとつである以上、逃れられない事実です。できれば必要な栄養を摂りたいものです。
人間に必要なその栄養素ですが、数種類の食べ物からある程度の栄養素を吸収できる人もいればできない人もいます。
たとえば、ダイエットを経験した人なら、飢餓細胞がどうのという話を聞いたことがあるかもしれません。
代々粗食で生きてきたアメリカのネイティブの人たちが、祖先たちとは違うカロリー豊富な食べ物を摂るようになり肥満が増えたという話。
少ない食物からある程度の栄養素を吸収できる体質の人が多かったといいます。そのうえ、糖分や油分はストレスに強い。苦境になると糖分や油分を体が欲します。
「何を食べればうつにならない」か。その答えは食べ物だけで解決できるものではありません。
私たちは、動いて食べて休んで逃げて食べて休んでまた攻めて(守って)食べて休む、というリズムで生きています。
過大なストレッサーを受け続けてそのリズムが狂うと、食べられなくなったり休めなくなったり逃げられなくなったり攻められなくなったり守れなくなったり。
うつ予防とするなら、まずは基本リズムを崩さないこと。食べる動く食べる休む食べる逃げる食べる休むです。
そしておそらく苦手であろう、聞き流す、やり過ごす、ほっぽりだすということも学びましょう。
そのうえで自分の体質にあった栄養素が補給できれば怖いものなし!?かもしれません。
天然の催眠薬
臓器から神経伝達物質にいたるまで、すべてたんぱく質で構成されています。
そのたんぱく質のもとになっているのが約20種類のアミノ酸。多くは体内で合成されますが、
必須アミノ酸と呼ばれる9種類は人間の体内では合成されないため食品からとる必要があります。
うつ病にかかわる神経伝達物質のセロトニンは、必須アミノ酸のひとつ、トリプロファンを材料に生成されます。
トリプトファンは牛乳から発見されたもので、体内ではたんぱく質の材料として使われるほか、余った分は肝臓や腎臓で分解され、エネルギー源として利用されます。
天然の催眠薬トリプトファン*1
脳に運ばれると神経伝達物質を作る原料となり、心の平静を保ち、不安や緊張を和らげるなど精神安定、鎮痛にも効果的な天然の催眠薬ともいわれます。
摂取する際のポイントは、ビタミンB群と一緒に摂取することです。
- トリプトファンがより多く含まれる食品
- 鶏の胸肉、牛乳やチーズなどの乳製品や大豆類、アーモンドなどのナッツ類、バナナなど
- ビタミンB群がより多く含まれる食品
- ナイアシン:神経のビタミン。かつお、鯖、ブリ、レバーなど(体内でも合成される)
- ビタミンB1:脳のエネルギー代謝に。豚ひれ肉、ボンレスハム、たらこ、いりゴマ、玄米など
- ビタミンB2:豚レバー、牛レバー、フライドアーモンドなど
- ビタミンB6:神経伝達物質の合成に。にんにく、ひまわりの種、マグロ赤身、サンマ、鮭、レバーなど
- ビタミンB12:めったに不足することはないようです。干し海苔、田作り、シジミ、赤貝、すじこなど
精神・神経の安定
- ビタミンB群
- 炭水化物、脂質、たんぱく質の代謝に不可欠な栄養素です。不安症、恐怖神経症、強迫神経症などに有効といわれ、
特にビタミンB1が不足すると、慢性疲労や気力の減退、情緒不安定や記憶力の低下などの症状が出ます。
清涼飲料水やスナック菓子、酒やタバコの好きな方は、にんにくと一緒に多めにとりましょう。
- ビタミンB群がより多く含まれる食品
- ナイアシン:神経のビタミン。かつお、鯖、ブリ、レバーなど(体内でも合成される)
- ビタミンB1:脳のエネルギー代謝に。豚ひれ肉、ボンレスハム、たらこ、いりゴマ、玄米など
- ビタミンB2:豚レバー、牛レバー、フライドアーモンドなど
- ビタミンB6:神経伝達物質の合成に。にんにく、ひまわりの種、マグロ赤身、サンマ、鮭、レバーなど
- ビタミンB12:めったに不足することはないようです。干し海苔、田作り、シジミ、赤貝、すじこなど
ストレスに打ち勝つ
ストレスを受けると、ストレスに打ち勝つために副腎皮質ホルモンが消費されます。副腎皮質ホルモンの生成を促すのは、タンパク質とビタミンCです。
- 副腎皮質ホルモン
- 副腎皮質ホルモンとは、腎臓の後ろ(背中側)辺にある副腎という臓器の皮質という部分から出るホルモンの総称です。
主なホルモンは、アルドステロン、コルチゾール、アンドロゲン(男性ホルモン)。
- タンパク質
- わたしたちの体の主要な部位を構成する栄養素。タンパク質に含まれる必須アミノ酸は、神経伝達物質の材料になります。
必須アミノ酸とは8種類あり、通常アミノ酸の多くは体内でも作れますが、体内で作れず食品から摂る必要のあるアミノ酸のことです。
欠乏したり不足すると、タンパク質の合成ができなかったり他のアミノ酸がうまく働かなかったりします。
肉類、卵、乳製品、マグロ・カツオなどの魚類、イカ、納豆などの大豆などに含まれます。
- ビタミンC
- ストレスが多いと、からだは抗ストレスホルモンであるアドレナリンも作ります。
このときに大量に消費されるのがビタミンC。副腎皮質ホルモンの生成も促すビタミンCはストレスへの抵抗力を高めます。
ブロッコリー、イチゴ、オレンジ、キウイ、赤ピーマン、かぼちゃ、じゃがいもなどに含まれています。
神経の興奮を抑える
- マグネシウム
- 生理作用を調整する栄養源です。アーモンドなどのナッツ類、大豆、ひじき、小麦胚芽などに含まれています。
- カルシウム
- 神経の興奮を抑え、神経刺激の伝達、心筋の運動調整、中枢神経を鎮めるなどイライラを解消します。
牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、小魚、ひじき、干しエビ、サクラエビ、いりゴマなどに含まれています。
- このときビタミンDやクエン酸(酸っぱいもの)を一緒に摂取すると、カルシウムの吸収を促進します。
特にビタミンDは、不足するとカルシウムの吸収がうまくいかなくなりますが、摂り過ぎると食欲不振や吐き気、不機嫌といった症状が出ます。
日光に当たるとビタミンDが作られますが、成長期や日光に当たらない人は、きくらげなどのきのこ類、卵黄、バター、シラス、スジコなどに含まれているので食べてみましょう。
また、過剰なたんぱく質や塩分は吸収を阻害します。
脳内の情報伝達
脳内の情報伝達をスムーズにする働きがあるのがドコサヘキザエン酸。「頭が賢くなる」などといわれ流行ったDHAです。
アジ、マグロ、鯖、うなぎなどに含まれています。神経伝達物質の合成に必要なビタミンB6や、
体内で脳の伝達物質セロトニンやナイアシンをつくる原料となるトリプトファン、神経伝達物質の材料になるたんぱく質など複合的にバランスよく摂ることが大事です。
- ドコサヘキザエン酸
- DHA。「頭がよくなる」とか血液をサラサラにすることで知られています。マグロ、ブリ、サバ、サンマなどの青魚に多く含まれています。
- ビタミンB6
- にんにく、ひまわりの種、マグロ赤身、サンマ、鮭、レバーなどに含まれています。
- トリプトファン
- 鶏の胸肉、牛乳やチーズなどの乳製品や大豆類、アーモンドなどのナッツ類、バナナなどに含まれています。
- たんぱく質
- 肉類、卵、乳製品、マグロ・カツオなどの魚類、イカ、納豆などの大豆などに含まれています。
まとめ
ご長寿双子姉妹「きんさんぎんさん」で有名になった蟹江ぎんさんの娘さん(といっても御歳80歳代90歳代)がたの話ですが、
野菜嫌い、果物嫌いと偏食の方もいらっしゃいます。皆さんとてもお元気で、ボケたりつっ込んだり、笑ったり、愚痴りあったり。
どんなことも4人で解決したり茶化したりして、重く沈んで悩むことはないそうです。
健康なご年配方をよくよく観察していると、たばことコーヒーとお肉が大好物で100歳の健康な人、お酒とお味噌汁とご飯だけで80歳の健康な人、います。
DHA摂れていそうにない人、ビタミン類摂取の少なそうな人がいます。
たとえば、
ちょっぴり肥えた人などは朗らかでなんて優しいのかしらん、きっと無理せず自分に優しいから人にも優しいのだと思っていたら・・・。
もちろんそういうこともありますが、脂肪細胞からストレス対抗ホルモンのような物質が出ているなどという話もあったりします。
「ちょっぴり肥えている人」は長生きするという研究データも出ました。
食べ物は生物的にも嗜好的にも人の原動力です。
生まれ育った土地の旬の食べ物、遺伝子の記憶、幼少期に作られた体の食品吸収の仕組み。その流れに沿って食べればいいのです。
代々肉食だった人は肉からタンパク質を摂ればいいのです。代々質素だった人は質素なもの、栄養バランスのよい幼少期を送った人は栄養バランスよく摂ることです。
体は自分に合った食べ物を欲しています。「好き好き光線」を出しています。
逆に言えば、食べ物の好みから今の自分の体調心調を把握する事だって可能なわけです。
体が欲すれば食べたくなる。たいてい何を食べようとも体質如何で体はうまく調整する。好きなものを食べればいい。それが自分です。
そんな自分をかわいいと思ってください。自分らしいわ~と笑ってください。自分がいとおしくなってきますよ。
話が遠くなりましたがとどのつまりは、好きなものをニコニコしながら食べるのが一番よろしいのです。(笑)
※ぎん言―ぎんさんが娘4姉妹に遺した名言―
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イミダペプチド(イミダゾールジペプチド)とは:ヒトや動物の骨格筋に存在するアミノ酸結合体。
長時間、翼を動かし続ける渡り鳥の筋肉中に高濃度に含まれ、食肉においては鳥胸肉が牛肉や豚肉に比べて2~3倍も豊富に含んでいることが知られています。
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(「日本予防医薬」案内より)