うつについて ~index~
「うつ病」は、物事を客観視することができなくなり死を選んでしまう恐れがあることから、
さかんに啓発が行われるようになってきました。真面目で責任感があり、あらゆることに善悪・白黒をつけてしまう人などにその傾向が強いといわれます。
目の前の問題に真剣に取り組んでいる当人には非常に気づきにくいのがうつ病の特徴です。
わたしたちはいつも楽しい気分でいるわけではありません。さまざまなトラブルや仕事のミス、家族や身近な人との関係、
体調などで落ち込んだり、苦しんだり、不安になったり、怒ったりと不安定な精神状態で過ごすこともあります。
しかし、昔から「日にち薬」といわれるように、ある程度の時がそれらを穏やかにしてくれることもありますし、眠りで心をリセットしたり、
ちょっとしたきっかけや刺激でヤル気が出たりという能力をわたしたちは持っています。
うつ病はその能力が弱くなり通常の生活を送れなくなる状態です。 脳はさまざまな動作を体に命令し、
その人が円滑に生きていられるようさまざまなホルモンや神経伝達物質を仲介にこころ(感情や意欲や記憶)や体調を調整すると同時に、
体の各神経からさまざまな情報を集め、再命令や再調整、記憶や感情と結びます。
うつ病の患者さんの脳では、こころに情報を伝える伝達物質(神経伝達物質)であるセロトニンやノルアドレナリンが減少したり、 その機能が低下していると考えられています。
そのため、治療薬にはセロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害するSSRIなどが開発され、多くの医療機関が使用していますが、
使用の是非、使用量、投薬効果などについてはさまざまな意見があります。
現在うつ病の診断はおもに問診のため、より客観的なデータを診断に持ち込もうとする試みが始まっており、
脳内を視覚化するという光トポグラフィー検査「光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助」が先進医療として一部の病院で導入されています。
(東京大学付属病院ほか/リンク集参照)
うつ病になりやすい人は、休めば迷惑がかかるとか無責任なことはできないという人が多いですから、
責任感の強い人には、人間迷惑かけあって助け合って生きていること、休養はどんな人にも必要なことを理解してもらうことが重要です。
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うつ状態に陥りやすい人は頑張り屋さん。自分は「父親(母親)だから」+「○○だから」+etcetcと多くの”役”を引き受け頑張りすぎたかもしれません。
よく気が効き、いつもつい誰かを手伝ってしまう。言ったほうがよい場面でも口に出さなかったり、
過去の嫌な気持ちをすぐ思い出してしまったりすることも多いかもしれません。また、他の病気や服用中の薬が引き起こすこともあります。
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はじめてうつ病と診断された人は、当初、体の痛みや異常に気づいて医療機関を訪れるケースが多いようです。
どういった症状から医療機関に足を運んだのでしょうか。そのきっかけとなった症状とは。
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うつ状態のとき、本人は自分がうつ病かも知れない状態にあるとは考えていないことが多いため、
周囲の人たちが気づくきっかけになるような本人の様子や行動の一例。
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うつ病の疑いを持ったとき、まず本人が精神科に行けるとよいのですが、うつ病のときは受診するという決断も出かけるという決断も本人には難しいかもしれません。
そんな時の周囲の人が利用しやすい相談窓口。
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心のケアを行うための訓練を受けた専門家は精神科医だけではありません。
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うつ病は単体で発症する場合のほかに、いままで気づかなかった別の病気や持病、服用している薬の副作用から起こる場合、
ほかの精神疾患から移行する場合、ほかの精神疾患や病気と合併して併発する場合などがあります。
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検査を受けたところ異常は見つからず、「ストレス性のものでしょう。心因性です」と言われ、痛みをこらえて帰宅した経験はありませんか。
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当サイトで参考にした書籍一覧
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