後漢時代


*班固(AD32〜92)〜字孟堅、世祖本記を共著し、後に二十有余年の歳月を費して史記に続く正史「漢書」を作る。章帝のとき、諸儒を白虎観に会して五経の同異を講論し白虎通徳論を作る。後これを撰集して書となし白虎通義と名付け、略称して白虎通という。
*王充(AD27〜100頃)〜字仲壬、家貧にして書なく洛陽の書肆(書店)で一見して記憶する。班固の父彪の門人、論衡(ろんこう)85篇30巻を著した。合理的・実証的な批判精神で、当時の儒家の尚古主義や俗論を攻撃した。
*許慎(字叔重)〜設文解字(説文、十五巻、十四篇541部、文字9,353字を挙げる。辞書の始め)、100年頃成立
*馬融(AD79〜166)〜孝経・論語・尚書・老子などの注釈を著す。鄭玄の師。
*鄭玄(AD127〜200)〜字康成。古文学を確立、易経・尚書・周礼などに注を施す。六芸論などを著す。
*荀爽(AD128〜190)〜升降法を特徴とする。
*虞翻(AD164〜233)〜鄭玄の説に反対し、卦変を考案した。十二消息卦以外の卦を、すべて十二消息卦から発生したものとする考え方。呉(三国時代になるが、内容としては後漢時代に入る)の人。