彖辞及び彖伝に凶のある卦は、天水訟・水地比・地澤臨・水風井・雷澤帰妹の五卦で、すべて水か澤が含まれています。

何可長也は、水雷屯・天地否・雷地予・風澤中孚の上爻で使われています。

何可久也は、澤風大過五爻・離為火三爻・水火既済上爻で使われています。

有所疑也は、風天小畜の上爻と水火既済の四爻で使われています。

終无尤也は、山火賁四爻・山地剥五爻・水山蹇二爻・火風鼎二爻・火山旅二爻で使われています。

中无尤也は、山天大畜の二爻で使われています。

以中正也は、水天需・天水訟・艮為山の五爻と雷地予・火地晋の二爻で使われています。

中正也は、天風こう・水風井の五爻で使われています。

義无咎也は、地雷復の三爻と雷水解・風山漸・水火既済の初爻で使われています。

咎不長也は、地澤臨の三爻と雷天大壮の上爻で使われています。

无大咎は、山風蠱と天風こうの三爻で使われています。

悔いなしは、天火同人の上爻、風水渙の三爻、地雷復・澤山咸・雷天大壮・火水未済の五爻で使われています。

威如は、火天大有の五爻、風火家人の上爻で使われています。

亦可醜也は、風地観の二爻、澤風大過の五爻、雷水解の三爻で使われています。

聰不明也は、火雷噬こうの上爻、澤天夬の四爻で使われています。

吉无不利は、水雷屯・火地晋の四爻、火風鼎・火天大有の上爻と地澤臨の二爻で使われています。

謂也は、地澤臨の五爻と風火家人の彖伝と上爻で使われています。
得中道也は、山風蠱・離為火・雷水解・澤天夬の二爻で使われています。

得當也は、火雷噬こうの五爻のみで使われています。

乘剛也は、水雷屯・火雷噬こう・震為雷の二爻と雷地予の五爻、澤水困の三爻、雷澤帰妹の彖伝で使われています。二爻と五爻は震の上に乗っています。

以中直也は、天火同人と澤水困の五爻で使われています。

中以行願也は地天泰の五爻、中以行正也は火水未済二爻で使われています。

順以巽也は、山水蒙五爻・風火家人二爻と風山漸四爻で使われています。

以辟咎也は、離為火と火澤けいの初爻で使われています。

不自未也は、水地比と風天小畜の二爻で使われています。

未失道也は、風地観の三爻と火澤けいの二爻で使われています。

未失常也は、水天需の初爻と地水師の四爻で使われています。

志在外也は、地天泰・澤山咸の初爻、風水渙の三爻で使われています。

志在内也は、地澤臨・水山蹇の上爻で使われています。

上合志也は、風天小畜の四爻、山天大畜の三爻と地風升の初爻で使われています。

志行也は、四爻(履・否・けい・未済)と地風升の彖伝で使われています。

志大行也は、雷地予の四爻で使われています。上を合わせて全て四爻の陽爻で使われています。

志行正也は、水雷屯と地澤臨の初爻で使われています。

志未得也は、天火同人・地山謙の上爻と澤水困の五爻で使われています。

志未変也は、風火家人と風澤中孚の初爻で使われています。

得志也は、天雷无妄の初爻、山火賁の上爻で使われています。

大得志也は、風雷益と地風升の五爻、山澤損の上爻で使われています。

志窮凶也は、雷地予の初爻、志窮災也は火山旅の初爻、志窮也は巽為風の三爻で使われています。

未光也は、火雷噬こう・震為雷の四爻と兌為澤上爻で使われ、水雷屯五爻は施、火地晋上爻は道、澤天夬五爻は中、澤地萃五爻は志が、前に付きます。

未當也は、澤水困の上爻と雷澤帰妹の三爻で使われています。

剛柔接也は、山水蒙二爻で、剛柔際也は、坎為水四爻で、剛柔之際は、雷水解の二爻で使われています。

終不可長也は、澤天夬の上爻と雷山小過の四爻で使われています。

含章は、坤為地の三爻と天風こうの五爻で使われています。

幽不明也は、澤水困の初爻と雷火豊の四爻で使われています。

以従貴也は、水山蹇の上爻と火風鼎の初爻で使われています。

知光大也(坤三爻)、以光大也(泰二爻)、光大也(渙四爻)、未光大也(いまだ光大ならざるなり・咸四爻)で使われています。

匪冦婚媾(屯二爻・賁四爻・火澤けい上爻)、求婚媾(屯四爻)、婚媾有言(震上爻)で使われています。

不可大事也は、天山遯と雷火豊の三爻と雷山小過の彖伝で使われています。遯と豊という全く違った性質の三爻に使うのも興味深いです。

何咎は、地水師の彖伝と澤雷隨の四爻と火澤けいの五爻で使われています。

受福也は、水風井の三爻と澤水困の五爻で使われています。

未變也は、志未變也で風火家人と風澤中孚の初爻、中未變也で澤地萃の二爻、未變常也で雷澤帰妹の二爻に使われています。

中心願也は、地天泰の四爻と風澤中孚の二爻で使われています。

陽在下也は、乾為天初爻で、柔在下也は、澤風大過初爻で、志在下也は、澤水困の四爻で使われています。

彖伝で、外卦→内卦で説明しているのは、水雷屯と水山蹇の二卦です。

大象伝では、彖伝とは逆に外卦→内卦の方が多いです。

易小部屋


大人(利見・用見大人を除く)は、乾為天・天地否澤火革の五爻、天地否の二爻、離為火の大象伝、澤水困の彖辞・彖伝で使われています。意外と少ないです。

聖人は、彖伝のみで雷地予・風地観・山雷頤・澤山咸・雷風恒・火風鼎で使われています。

元亨利貞(彖辞で)が一切使われていない卦は、風地観・火地晋・火澤けい・天風こう・水風井・艮為山ですがやはり下経が多いです。

七日は、地雷復の彖辞・彖伝、震為雷と水火既済の二爻で使われています。

三日は、山風蠱の彖辞・彖伝、地火明夷の初爻と巽為風の五爻で使われています。

鬼神は、彖伝の地山謙と雷火豊で使われています。鬼神のイメージが?なのですが。

有喜也は、山天大畜の四爻、山火賁の五爻と地風升の二爻で使われています。

有慶也は、地風升の彖伝、困の二爻、兌の四爻履の上爻と五爻の大畜・頤・晋・火澤けい・豊で使われています。

往有慶也は、火地晋と火澤けいの五爻で使われています。晋の進むに対して「けい」は背くなのに、五爻では同じなのは不思議です。

其道窮也は、坤為地と水澤節の上爻と水地比・水山蹇・水澤節・水火既済の彖伝で使われています。上爻はわかりますが、意外に彖伝で多く使われていて、しかも全て外卦が坎で、外卦が坎のうち半分で道が窮まるとは。

(未済を除く)は、圧倒的に小象伝で使われています。
屯五爻(施未光也〜施しいまだ光いならざるなり)
需初爻・師四爻(未失常也〜いまだ常を失わざるなり)
需上爻(未大失也〜いまだ大いに失わざるなり)
小畜彖伝(施未行也〜施しいまだ行なわれざるなり)
同人・謙・困上爻(志未得也〜志、いまだ得ざるなり)
予五爻(中未亡也〜中いまだ亡びざるなり)
蠱四爻(往未得也〜往きていまだ得ざるなり)
臨二爻(未順命也〜いまだ命に順わざるなり)
観三爻・火澤けい二爻(未失道也〜いまだ道を失わざるなり)
観上爻(志未平也〜志、いまだ平かならざるなり)
噬こう・震四爻・兌上爻(未光也〜いまだ光いならざるなり)
剥二爻(未有與也〜いまだ与するあらざるなり)
无妄二爻(未富也〜いまだ富まんとせざるなり)
坎二爻・未済彖伝(未出中也〜いまだ中を出でざるなり)
坎五爻(中未大也〜中いまだ大いならざるなり)
咸四爻(未光大也〜いまだ光大ならざるなり)
晋初爻(未受命也〜いまだ命を受けざるなり)
晋上爻(道未光也〜道、いまだ光いならざるなり)
家人・中孚初爻(志未變也〜志、いまだ変ぜざるなり)
家人三爻(未失也〜いまだ失わざるなり)
解四爻(未當位也〜いまだ位に当らざるなり)
夬五爻(中未光也〜中いまだ光いならざるなり)
天風こう三爻(行未牽也〜行きていまだ牽かれざるなり)
萃二爻(中未變也〜中いまだ変ぜざるなり)
萃五爻(志未光也〜志、いまだ光いならざるなり)
萃上爻(未安上也〜いまだ上に安んぜざるなり)
困上爻・帰妹三爻(未當也〜いまだ当らざるなり)
井彖辞・井彖伝(未つりいと井〜いまだ井につりいとせず)
井彖伝(未有功也〜いまだ功あらざるなり)
革五爻「爻辞」(未占〜いまだ占わず)
鼎初爻(未悖也〜いまだ悖らざるなり)
震上爻(中未得也〜中いまだ得ざるなり)
艮初爻(未失正也〜いまだ正を失わざるなり)
艮二爻(未退聽也〜いまだ退き聴かざるなり)
帰妹二爻(未變常也〜いまだ常を変ぜざるなり)
旅四爻(未得位也〜いまだ位を得ざるなり)
旅四爻(心未快也〜心、いまだ快からざるなり)
兌初爻(行未疑也〜行ないていまだ疑われざるなり)
兌四爻「爻辞」(未寧〜いまだ寧からず)

彖伝上の卦の説明文
水雷屯 険中(坎)に動く(震)
山水蒙 険(坎)にして止まる(艮)
水天需 剛健(乾)にして陥らず(坎)
天水訟 険(坎)にして健(乾)なる
地水師 険(坎)を行ないて順う(坤)
風天小畜 健(乾)にして巽い(巽)
天沢履 説び(兌)て乾(乾)に応ず
天火同人 文明(離)にしてもって健(乾)
火天大有 剛健(乾)にして文明(離)
雷地予 順(坤)もって動く(震)
澤雷随 動き(震)て説ぶ(兌)
山風蠱 巽い(巽)て止まる(艮)
地澤臨 説び(兌)て順い(坤)
風地観 順(坤)にして巽(巽)
火雷噬こう 動い(震)て明ら(離)か
山火賁 文明(離)もって止まる(艮)
山地剥 順(坤)にしてこれに止まる(艮)
地雷復 動き(震)て順(坤)をもって
天雷无妄 動(震)にして健(乾)
山天大畜 健(乾)を止むる(艮)
澤風大過 巽い(巽)て説び(兌)
澤山咸 止まり(艮)て説び(兌)
雷風恒 巽い(巽)て動く(震)
雷天大壮 剛(乾)にしてもって動く(震)
火地晋 順(坤)いて大明(離)に麗き
地火明夷 内文明(離)にして外柔順(坤)
火澤けい 説び(兌)て明(離)に麗き
水山蹇 険(坎)を見て能く止まる(艮)
雷水解 険(坎)にしてもって動く(震)
風雷益 動き(震)て巽い(巽)
澤天夬 健(乾)にして説び(兌)
澤地萃 順(坤)にしてもって説び(兌)
地風升 巽(巽)にして順(坤)
澤水困 険(坎)にしてもって説ぶ(兌)
澤火革 文明(離)にしてもって説び(兌)
火風鼎 木(巽)をもって火(離)に巽れて
風山漸 止まり(艮)て巽い(巽)
雷澤帰妹 説び(兌)てもって動く(震)
雷火豊 明(離)もって動く(震)
火山旅 止まり(艮)て明(離)に麗く
水澤節 説び(兌)てもって険(坎)を行い
風澤中孚 説び(兌)て巽う(巽)

大象伝上の卦の説明文
乾為天 天行は健(乾)なり。
坤為地 地勢は坤なり。
水雷屯 雲(坎)雷(震)は屯なり。
山水蒙 山(艮)下に出づる泉(坎)は蒙。
水天需 雲(坎)、天(乾)に上るは需なり。
天水訟 天(乾)と水(坎)、
地水師 地(坤)中に水(坎)あるは師。
水地比 地(坤)上に水(坎)あるは比。
風天小畜 風(巽)、天(乾)上を行くは小畜。
天澤履 上天(乾)、下澤(兌)は履。
地天泰 天(乾)地(坤)交わるは泰。
天地否 天(乾)地(坤)交わらざるは否。
天火同人 天(乾)と火(離)とは同人。
火天大有 火(離)、天(乾)上にあるは大有。
地山謙 地(坤)中に山(艮)あるは謙。
雷地予 雷(震)、地(坤)を出でて奮うは予。
澤雷随 澤(兌)中に雷(震)あるは随。
山風蠱 山(艮)下に風(巽)あるは蠱。
地澤臨 澤(兌)の上に地(坤)あるは臨。
風地観 風(巽)、地(坤)上を行くは観。
火雷噬こう 雷(震)電(離)は噬こうなり。
山火賁 山(艮)下に火(離)あるは賁。
山地剥 山(艮)、地(坤)に附くは剥。
地雷復 雷(震)、地(坤)中にあるは復。
天雷无妄 天(乾)下に雷(震)行くは、
山天大畜 天(乾)、山(艮)の中にあるは大畜。
山雷頤 山(艮)下に雷(震)あるは頤。
澤風大過 澤(兌)、木(巽)を滅するは大過。
坎為水 水(坎)しきりに至るは習坎なり。
離為火 明(離)両つ作るは離。
澤山咸 山(艮)上に澤(兌)あるは咸。
雷風恒 雷(震)風(巽)は恒。
天山遯 天(乾)下に山(艮)あるは遯。
雷天大壮 雷(震)、天(乾)上にあるは大壮。
火地晋 明(離)、地(坤)上に出づるは晋。
地火明夷 明(離)、地(坤)中に入るは明夷。
風火家人 風(巽)、火(離)より出づるは家人。
火澤けい 火(離)を上にし澤(兌)を下にするはけい。
水山蹇 山(艮)上に水(坎)あるは蹇。
雷水解 雷(震)雨(坎)作るは解。
山澤損 山(艮)下に澤(兌)あるは損。
風雷益 風(巽)雷(震)は益なり。
澤天夬 澤(兌)、天(乾)に上るは夬。
天風こう 天(乾)下に風(巽)あるはこう。
澤地萃 澤(兌)、地(坤)に上るは萃。
地風升 地(坤)中に木(巽)を生ずるは升。
澤水困 澤(兌)に水(坎)なきは困。
水風井 木(巽)上に水(坎)あるは井、
澤火革 澤(兌)中に火(離)あるは革。
火風鼎 木(巽)上に火(離)あるは鼎。
震為雷 しきりに雷(震)あるは震。
艮為山 兼山(艮)は艮。
風山漸 山(艮)上に木(巽)あるは漸。
雷澤帰妹 澤(兌)上に雷(震)あるは帰妹。
雷火豊 雷(震)電(離)みな至るは豊なり。
火山旅 山(艮)上に火(離)あるは旅。
巽為風 随風(巽)は巽。
兌為澤 麗澤(兌)は兌。
風水渙 風(巽)、水(坎)上を行くは渙。
水澤節 澤(兌)上、水(坎)あるは節。
風澤中孚 澤(兌)上、風(巽)あるは中孚。
雷山小過 山(艮)上、雷(震)あるは小過。
水火既済 水(坎)、火(離)上にあるは既済。
火水未済 火(離)、水(坎)上にあるは未済。