火風鼎は、初爻が足で、二〜四爻が胴体で、五爻が耳で、上爻が運ぶ棒と象で見ています。

火風鼎


火風鼎は位定まる

鼎は、煮炊きする鍋で、火と木(巽)で煮炊きして、内容が定まる(食べられるようになる)。

@内容が改まる時。
A内容を改める必要がある時。
B食えるようになる時。

彖辞 鼎は、元いに吉にして亨る。

彖伝 鼎は象なり。木をもって火に巽れて、亨じんするなり。聖人は亨してもって上帝に亨し、大いに亨してもって聖賢を養う。巽にして耳目聡明。柔進みて上行し、中を得て剛に応ず。ここをもって元いに亨る。

象伝 木上に火あるは鼎。君子もって位を正し命を凝す。

(爻辞)
初爻 鼎、趾をさかさまにす。否を出すに利ろし。妾を得てその子をもってす。咎なし。
二爻 鼎に実あり。我が仇、疾あり。我に即く能わず。吉。
三爻 鼎の耳革まり、その行塞がる。雉の膏食われず。方に雨で悔いを虧く。終には吉。
四爻 鼎、足を折り、公のそくを覆えす。その形、渥う。凶。
五爻 鼎、黄耳金鉉。貞しきに利ろし。
上爻 鼎、玉鉉。大吉にして不利なし。

(小象伝)
初爻 鼎、趾をさかさまにするは、いまだ悖らざるなり。否を出すに利ろしきは、もって貴に従うなり。
二爻 鼎に実あるは、之くところを慎むなり。我が仇、疾あるは、終には尤なきなり。
三爻 鼎の耳革まるは、その義を失うなり。
四爻 公のそくを覆えす、信に如何せん。
五爻 鼎黄耳は、中もって実となすなり。
上爻 玉鉉上にあり、剛柔節するなり。