雷山小過
雷山小過は少しく過ぎる卦
雷山小過は、陰が多く小が過ぎるで、外卦の震は春、外が春になり少しく過ぎる、小さな過ちと見る。
@大坎の象で悩み、苦労がある時
A背反の象で背きあったり、ケンカのある時
B飛鳥の象で友人などが離れていく時
C過ぎて失敗しやすい時。
D小事可、大事不可の時。(彖辞より)
彖辞 小過は、亨る。貞しきに利ろし。小事に可なるも、大事に可ならず。飛鳥これが音を遺す。上るによろしからず、下るによろしくして大いに吉。
彖伝 小過は、小なる者過ぎて亨るなり。過ぎてもって貞に利ろしきは、時と与に行なうなり。柔、中を得。ここをもって小事に吉なり。剛、位失いて中ならず。ここをもって大事に可ならざるなり。飛鳥の象あり。飛鳥これが音を遺す、上るによろしからず、下るによろしくして大いに吉は、上るは逆にして下るは順なればなり。
象伝 山上、雷あるは小過。君子もって行ないは恭に過ぎ、喪は哀に過ぎ、用は倹に過ぐ。
(爻辞)
初爻 飛鳥もって凶。
二爻 その祖を過ぎ、その妣に遇う。その君に及ばず、その臣に遇う。咎なし。
三爻 過ぎずしてこれを防ぐ、従いてあるいはこれをそこなう。凶。
四爻 咎なし。過ぎずしてこれに遇う。往けば獅、し。必ず戒めよ。永貞に用うるなかれ。
五爻 密雲雨ふらず。我が西郊よりす。公、弋して彼の穴にあるを取る。
上爻 遇わずしてこれを過ぐ。飛鳥これに離る。凶。これを災せいと謂う。
(小象伝)
初爻 飛鳥もって凶なるは、如何ともすべからざるなり。
二爻 その君に及ばざるは、臣は過ぐるべからざるなり。
三爻 従いてあるいはこれをそこなうは、凶なること如何にせんや。
四爻 過ぎずしてこれに遇うは、位当らざればなり。往けば獅、し必ず戒めよ。終に長かるべからざるなり。
五爻 密雲雨ふらざるは、已だ上ればなり。
上爻 遇わずしてこれを過ぐるは、己だ亢ればなり。