天風こう
天風こう(女后)は思いがけなく出会う卦
一陰の女性が五陽の男性を相手する女盛りの卦。
十二消長卦卦で乾為天の全陽の状態から初爻に陰が入り込む(巽)。
@十二消長卦で陰が長じる(衰退)
A一陰五陽卦で競争が激しい
B女が盛んな状態
彖辞 こうは、女壮んなり。女を取るに用うるなかれ。
彖伝 こうは、遇うなり。柔、剛に遇うなり。女を取るに用うるなかれとは、与に長ずるべからざればなり。天地相い遇いて、品物咸、章らかなり。剛中正に遇いて、天下大いに行なわるるなり。こうの時義、大いなるかな。
象伝 天下に風あるはこう。后もって命を施し、四方に誥ぐ。
(爻辞)
初爻 金じに繋ぐ。貞しくして吉。往くところあれば、凶を見る。羸豕、孚にてき躅たり。
二爻 包に魚あり、咎なし。賓に利ろしからず。
三爻 臀に膚なし。その行くこと次且たり。獅、けれども大いなる咎なし。
四爻 包に魚なし。起てば凶。
五爻 杷をもって瓜を包む。章を含む。天より隕つるあり。
上爻 その角にあう。吝なれど、咎なし。
(小象伝)
初爻 金じに繋ぐは、柔道、牽けばなり。
二爻 包に魚あるは、義、賓に及ばざるなり。
三爻 その行くこと次且たるは、行きていまだ牽かれざるなり。
四爻 魚なきの凶は、民に遠ければなり。
五爻 九五の章を含むは、中正なればなり。天より隕つるありとは、志、命を舎てざるなり。
上爻 その角にあうは、上、窮まりて吝なり。