澤水困は、耐えて待つしかない状態だが、いつまで待ったら良いかは得爻から卦を越す時まで、期間の単位(年月日など)は筮前の審事による。

澤水困


澤水困は木が囲まれて苦しむ卦

澤の上に水があるのが正常な状態、この卦はその水が下にあり、澤の中が干上り苦しむ状態。

@困る、困窮する状態で四難卦の一つ
A今は耐えるしかない時
B交際では、困った交際になりやすい時

彖辞 困は、亨る。貞し、大人は吉にして咎なし。言あれど信ぜられず。

彖伝 困は、剛?わるるなり。険にしてもって説ぶ。困みてその亨るところを失わざるは、それ唯だ君子のみか。貞し。大人は吉なるは、剛中をもってなり。言あれど信ぜられざるは、口を尚べばすなわち窮するなり。

象伝 沢に水なきは困。君子もって命を致し、志を遂ぐ。

(爻辞)
初爻 臀、株木に困しむ。幽谷に入る。三歳見ず。
二爻 酒食に困しむ。朱?まさに来らんとす。もって享祀するに利ろし。征けば凶。咎なし。
三爻 石に困しみ、しつ藜に據る。その宮に入りて、その妻を見ず。凶なり。
四爻 来ること徐徐たり。金車に困しむ。吝なれど終りあり。
五爻 はなきられあしきられ、赤ふつに困しむ。すなわち徐ろに説びあり。もって祭祀するに利ろし。
上爻 葛るいに困しむ。于に?ごつ。曰に動けば悔ゆと。悔ゆるあって征けば吉。

(小象伝)
初爻 幽谷に入るは、幽くして明らかならざるなり。
二爻 酒食に困しむは、中にして慶びあるなり。
三爻 しつ藜に據るは、剛に乗ればなり。その宮に入りてその妻を見ざるは、不祥なり。
四爻 来ること徐徐たりとは、志、下にあればなり。位に当らずといえども、与するあるなり。
五爻 はなきられあしきられるは、志、いまだ得ざるなり。すなわち徐ろに説びあるは、中直をもってなり。もって祭祀するに利ろしきは、福を受くるなり。
上爻 葛るいに困しむは、いまだ当らざるなり。動けば悔ゆ。悔ゆるあれば、吉にして行くなり。