山雷頤
頤は、養うで、口の象
頤は、内卦震が下アゴで動き、外卦艮が上アゴで止めるという口と見る。
@言葉(口の象)に気をつける時
A両者が噛み合う象(内卦震と外卦倒震)
B養うで、人の世話をする、人の世話になる
彖辞 頤は、貞しければ吉。頤を観てみずから口実を求む。
彖伝 頤は貞しければ吉とは、正を養えばすなわち吉なり。頤を観るは、その養うところを観るなり。みずから口実を求むは、そのみずからの養いを観るなり。天地は万物を養い、聖人は賢を養い、もって万民に及ぼす。頤の時大いなるかな。
象伝 山下に雷あるは頤。君子もって言語を慎み、飲食を節す。
(爻辞)
初爻 爾の霊亀を舎て、我を観て頤を朶る。凶。
二爻 さかさまに頤わる。経に払る。丘において頤わる。征けば凶。
三爻 頤いに払る。貞なれども凶。十年用うるなかれ。利ろしきところなし。
四爻 さかさまに頤わるるも吉。虎視眈眈、その欲逐逐たれども、咎なし。
五爻 経に払る。貞に居れば吉。大川を渉るべからず。
上爻 由って頤わる。獅、けれども吉。大川を渉るに利ろし。
(小象伝)
初爻 我を観て頤を朶るは、また貴ぶに足らざるなり。
二爻 六二の征けば凶とは、行けば類を失うなり。
三爻 十年用うるなかれとは、道大いに悖ればなり。
四爻 さかさまに頤わるるの吉は、上の施し光いなればなり。
五爻 貞に居るの吉は、順もって上に従えばなり。
上爻 由って頤わる、獅、けれども吉は、大いに慶びあるなり。