山風蠱
蠱は、腐る、乱れる、繕うという卦
内卦巽の風が、外卦艮の山に止められ風通しが悪く物が腐るので、皿の上に虫が三匹いる蠱となる。
@腐った状態にある時
A乱れが生じている時
B再建に努める時
彖辞 蠱は元いに亨る。大川を渉るに利ろし。甲に先だつこと三日。甲に後るること三日。
彖伝 蠱は、剛上りて柔下る。巽いて止まるは蠱。蠱は元いに亨りて天下治まるなり。大川を渉るに利ろしきは、往きて事あるなり。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日とは、終ればすなわち始まりあり、天行なり。
象伝 山下に風あるは蠱。君子もって民を振るい徳を育う。
(爻辞)
初爻 父の蠱を幹す。子あれば考咎なし。獅、けれども終に吉。
二爻 母の蠱を幹す。貞にすべからず。
三爻 父の蠱を幹す。小しく悔あるも、大なる咎なし。
四爻 父の蠱を裕かにす。往けば吝を見る。
五爻 父の蠱を幹す。もって誉れあり。
上爻 王侯に事えず。その事を高尚にす。
(小象伝)
初爻 父の蠱を幹するは、意、考より承るなり。
二爻 母の蠱を幹するに、中道を得るなり。
三爻 父の蠱を幹す。終に咎なきなり。
四爻 父の蠱を裕かにするは、往きていまだ得ざるなり。
五爻 父の蠱を幹しもって誉れあるは、承くるに徳をもってすればなり。
上爻 王侯に事えず、志、則るべきなり。